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翻訳者のシゴト論 – 第4回 K・Kさん

Profile
K・Kさん
翻訳者としての経験年数:5年
専門分野:IT、ビジネス、観光・ホスピタリティー、一般

英語を習得するために、これまでどのようなことをされてこられましたか?

義務教育および高等教育の後、ベルリッツ英会話学校へ行ったことがきっかけでロンドンへ語学研修に行き、海外旅行も毎年行きました。また、資格試験の受験と英会話を継続して、オーストラリアへ留学しました。ウェブと書籍で教材を見つけ、独学もしました。今でも、人の翻訳と自分の翻訳を比較して反省しながら技術を磨こうと努力しています。

その中で特に翻訳者としてのお仕事に役立っていると感じられること、もしくはツールはありますか?

多くの場合、語学の勉強と翻訳は別物だと思います。自分の場合、仕事をしながら翻訳のスキルを身につけています。翻訳者のウェブコミュニティーで仕事をしているので、他の翻訳者の添削をしながら学ぶこともあります。また、顧客からの指摘はいつまでも頭に残っており、常に念頭に置いて仕事をしています。ツールと言いますか、Linguee.jpは訳語のデータベースとして役に立ちます。
また、日頃からオンラインのニュースを読み、著者の言葉の使い方を自分なりに評価することも良いと思います。

英語の習得以外で、翻訳者としてのお仕事に良い影響を与えていると感じられることはありますか?

インターネットは、計り知れないほど自分の仕事に影響を与えています。先ほど触れたオンラインの訳語辞典や、ウィキペディアなどに支えられて仕事をしています。これがなければ、今頃、 翻訳 で生計を立てられていないのではないでしょうか。

翻訳者として英語と向き合う際に、一番難しいと感じることは何ですか?

原文の誤り、コンテキストが不明、知識不足、翻訳辞典で必ずしも訳語が見つからないことなどです。また、私事ですが、欧米の会社と仕事をしているのでオーストラリア時間の昼間にあまり仕事がなく、夜になって仕事が立て込んでくるところです。

翻訳の仕事でどんなときに達成感・おもしろさを感じますか?

翻訳を通して、生活に役立つ情報を得られることがあります。以前マヌカハニーの効用について訳していたところ体に良いことを知り、オーストラリアでも生産されていることを学びました。そして、スーパーマーケットにあることが分かり、今は顔に塗ったり食べたりしてアンチエイジング効果を期待しています。また、支払いの際に目標に達したり、上回ったりした時は達成感を感じます。

翻訳作業では長時間PCの前に座り続けることになります。身体のために心がけていること、続けていることはありますか?

仕事の少ない日中に筋トレやジョギングをするので、バランスの取れた生活していると思います。PCが睡眠障害の原因となることがあるので、寝る前に静かに自分の好きな本を読んだり、アミノ酸やハーブのサプリを摂取したりしています。

翻訳は集中力が求められる作業です。翻訳モードに入るためのスイッチのようなものはありますか?

スピードの求められる翻訳依頼が多いので、仕事を引き受けると原則その場で始めなければなりません。その時に否応なくスイッチが入ります。

翻訳だけでなく人生そのものに影響を与えた本はございますか?

あまり本から影響は受けません。自分でどこかへ出掛け、そこで感じたものを信じたいと思っています。影響を受けた経験は、大学生の時にヨーロッパに滞在したことです。

もし過去に戻れたとして、今とは違うキャリアを選べるとしたら何を選びますか?

芸術家です。才能が欲しいです(笑)。

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