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英語での論文執筆をマスターする

このたびエナゴは、群馬大学で活躍していらっしゃるあらゆるキャリアステージの研究者の皆様に向けて、一流国際ジャーナルにアクセプトされるために欠かせない知識やノウハウをお伝えするために、ライブ型ウェビナーを配信させていただきました。

インパクトの高い国際的なジャーナルに発表することは、ご自身のキャリア形成はもとより、研究コミュニティからの信頼を得て一人前の優れた研究者と認められるためにも大変重要です。初級編では計6回のウェビナーを通じて、随時更新される投稿規程の順守、研究不正の回避、適正なオーサーシップといった研究者が直面する様々な課題を取り上げました。

全6回の録画動画は、以下、各講座の「受講する」からご視聴いただけます。表示されるフォームに氏名とメールアドレスをご入力いただきご視聴ください。

対象:論文執筆経験の比較的浅い研究者の方

  • 第1回:研究テーマの選び方と研究論文の構成

講演者: 増田直紀 博士

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第1回目のセッションでは入門編として、研究論文の作成準備への対策と総合的な文献レビューを行うためのコツをお伝えします。上手く構成された原稿を書くために推奨されているIMRAD(Introduction/序論、Materials and Methods/材料と方法、Results/結果、Discussion/考察)の形式についても解説します。

セッションで解説するポイント:

    1. 学術出版という世界の背景
    2. 定評ある学術雑誌(学術ジャーナル)に論文を発表することの重要性
    3. 研究論文の種類の概要
    4. 研究テーマの選出
    5. 創造的思考を育むための戦略
    6. 研究課題を特定するための方法
    7. 文献調査のコツ
    8. 研究論文の構成概要-IMRAD形式とは?
  • 第2回:学術英語ライティングの課題克服

講演者: 増田直紀 博士

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英語が母語でない研究者にとって、英語での執筆には不安がつきものです。投稿論文がリジェクトされる大きな理由も言語面の問題で、国際的な査読誌に投稿する際、言葉の壁で苦労する研究者は少なくありません。第2回目のセッションでは、英語が母語でない研究者が直面する英語論文執筆の課題について議論します。よくある英語・英文法のミスを紹介し、明瞭で読みやすい原稿を作成するための戦略について考えます。

セッションで解説するポイント:

  1. 英語ライティングスキルの重要性
  2. 英語が母語でない研究者が英文を書く際に犯しがちなミス
  3. 論文の自然な文体、明確さ、読みやすさの重要性
  4. アカデミックライティングにおける正確な英文法の使用
  • 第3回:研究データを効果的に示す方法

講演者: 田口善弘 教授

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研究で集積した大量のデータを明確かつ簡潔に示すことは大変困難な作業です。研究論文は、研究テーマの斬新さや重要な結果だけでなく、論文の構成やデータの示し方、全体的な読みやすさも含めて評価されます。原稿を読みやすくするためには、文章中や図表にデータを適切に表示することが不可欠です。第3回目のセッションでは、研究データを効果的に示すためのポイントに重点を置き、論文採択の可能性を高めるためのコツをご紹介します。

セッションで解説するポイント:

  1. 研究データを効果的に示すことの重要性
  2. 研究データの種類
  3. 表の作り方
  4. 画像の取得方法
  5. 画像を再利用する際の著作権
  6. 画像の解像度
  7. 凡例とキャプション
  • 第4回:研究論文執筆で意図せぬ不正行為を避けるには

講演者: 田口善弘 教授

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研究データの捏造、データの改ざん、剽窃・盗用の3つ(研究ネカト)は、研究中に最もありがちな研究の完全性を脅かす不正行為です。調査研究結果を出版する際の不正行為は、それがたとえ意図せぬものであっても、深刻な結果をもたらす可能性があります。第4回目のセッションでは、学術出版におけるさまざまな倫理問題と、不正行為を防ぐために役立つ情報を提供します。

セッションで解説するポイント:

  1. 学術出版における3つの原則
  2. 出版倫理を守るための論文著者の責任
  3. 主な研究倫理問題
  4. 論文原稿作成で研究不正を行わないためのポイント
  5. 研究および学術出版の倫理違反の最近の事例
  • 第5回:文献引用のコツ:剽窃・盗用を避けるために

講演者: 増田直紀 博士

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引用は同じ分野の研究者の学問的貢献への敬意を示し、論文の中での自らの主張を根拠づけるものです。網羅的で系統立った参考文献リストは、優れた論文著者の情報量の証でもあります。第5回目のセッションでは、原稿執筆の際の引用と、体系化された参考文献リスト作成の方法についてお話しします。

セッションで解説するポイント:

  1. なぜ引用を行うのか
  2. 何を引用すべきか
  3. 様々な引用スタイル
  4. 引用・文献はどこから見つければ良いか
  5. 引用文献と被引用文献の検索
  6. 言い換えと引用
  7. 意図せぬ剽窃を避けるために
  • 第6回:オーサーシップと著者の貢献度について

講演者: 田口善弘 教授

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研究論文におけるオーサーシップは、グラント(研究助成金)を受けたり正規雇用のポジションに就いたりする際の重要な要素です。研究に携わった各研究者の貢献度をしっかりと吟味した上でオーサーシップを割り振る必要があります。第6回目のセッションでは、論文の著者、貢献者の役割、そして著者リスト作成の際に従うべきガイドラインについて議論します。

セッションで解説するポイント:

  1. 著者と貢献者の違いについて
  2. 著者の種類: 筆頭著者(lead author or first author)、共著者(co-author)、責任著者(corresponding author)について
  3. 国際医学雑誌編集者委員会(ICMJE)によるガイドライン
  4. 筆頭著者と責任著者の主な役割
  5. 貢献度に応じた著者名記載の順番
  6. 貢献者をどのように割り当てるか

講師プロフィール

田口善弘 教授(中央大学理工学部物理学科)

1961年東京生まれ。1988年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。2006年より現職。専門はバイオインフォマティクスおよび非線形物理学。30年以上の研究を通じて100を超える論文を発表。また過去5年間だけでも『BMC Medical Genomics』『Medicine (Lippincott Williams & Wilkins journal)』『PLoS ONE』『IPSJ Transactions on Bioinformatics』など50以上の国際ジャーナルにおいて査読を担当。バイオインフォマティクスの国際学会「InCob」では、2014年と2017年に最優秀論文賞、 2018年には最優秀口頭発表賞を受賞するなど数多くの受賞歴を持つ。著作も多数あり、『砂時計の七不思議』では第12回講談社出版文化賞科学出版賞を受賞。

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 准教授)

応用数学、神経科学、疫学、計算生物学の分野において15年以上にわたり数理生物学の第一人者として活躍。東京大学にて博士(工学)を取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)、大連理工大学(中国)、早稲田大学、東京大学、理化学研究所・脳科学総合研究センター、ブリストル大学(英国)などを経て、現職。Complexity誌、Frontiers in Physics誌、Journal of Computational Social Science誌、Journal of Physics Communications誌、PLOS ONE誌、Scientific Reports誌など一流ジャーナルの編集委員を務める。受賞歴:日本数理生物学会・研究奨励賞(2012年)、科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(2013年)、IOP Publishing Outstanding Reviewer Award(New Journal of Physics誌における査読、2017年)、日本数理生物学会・大久保賞(2019年)、日本学術振興会賞(2020年)、IOP(英国物理学会)Trusted Reviewer Status(2020年)。Physical Review E誌、Scientific Reports誌(Nature)、EPJ Data Science誌(SpringerOpen)、Royal Society Open Science誌、European Journal of Neuroscienceなどの一流国際誌に250以上もの論文を発表。被引用件数は6248件、獲得した研究費は27件にのぼる。エナゴアカデミーでは、優れた論文を発表し研究者としてのキャリアを高めるための基礎・上級コースを担当している。

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