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科学論文における文献レビューの書き方

現在、研究者が研究のプロポーザルを行う際に、科学論文の文献レビューの需要が高まりを見せています。近年、情報収集が容易になった反面、質の良い論文や出版物を見分けることが非常に難しくなってきています。文献レビューは、専門分野の情報を整理し、最新の論文の善し悪しを検証するために非常に有用なツールです。これから研究に着手する人たちだけでなく、最近の出版物に興味がある人にとっても役立つものと言えます。

文献レビューは、明確な構成で書かれなければなりません。また、作業量が膨大なものとなってしまう可能性があるため、執筆を始める前にレビューの執筆にかかる作業量を考慮しなければなりません。

科学論文における文献レビューの書き方ガイド

1.ゴールと構成の設定

ターゲットを定め、必要なトピックに集中しましょう。最近の興味深い研究が取り上げているトピックは何か、研究者が興味を抱いていることは何か……など。トピックが定まっていないと、膨大な分野と文献をあたらなければなりません。専門分野を絞って研究に取り組むことが肝要です。

2.研究

批評家の眼で、ふさわしいジャーナルを選定しましょう。最長でも3年以内に書かれた論文を出版できるよう、投稿の日程を考慮し研究を進めるのが賢明です。研究と情報整理のため、PapersEndnoteなどのソフトウェアを使用すれば、大量のコンテンツを整理するために役立ちます。ノートを取り、論文ごとにコンテンツをまとめていくことで、次のステップでの作業がスムーズになります。

3.執筆開始

他の文献レビューを参考にし、自分のレビューをどのように執筆するか決定します。ゴールと構成が固まれば、執筆をスタート。執筆時にはターゲットを常に意識し、忘れないようにしましょう。

執筆時に気をつけるべき点:

  • 構成を決定:通常、科学分野の文献レビューは、タイトル、アブストラクト、インデックス、序論、集成資料、文献目録、付録(必要であれば)で構成されます。
  • 研究技法・方法、分析、実験器具等に必ず触れましょう。
  • 事例掲載:文献レビューの事例を挿入することで、論旨を明確にしましょう。

研究者としての経験は、研究のプロポーザルを書く際や膨大な学術文献の中から必要な情報を探し出す際に非常に重要なものとなります。それらはレビュー執筆に大いに役立つということを常に意識してください。さらに学術・科学分野の研究に対して常にアンテナを張りめぐらし、門戸を開けておくことも心に留めておいていただきたい重要なポイントです。

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