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【群馬大学の皆様限定】ライブ配信ウェビナー 「論文アクセプトへの道:書き方から投稿、発表を成功させるまで」

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このたびエナゴより、群馬大学で活躍していらっしゃるすべてのキャリアステージの研究者の皆様に向けて、インパクトの高い国際ジャーナルに論文がアクセプトされるために欠かせない知識やノウハウをお伝えするために、ウェビナー(計7つのセッション)を配信させていただく運びとなりました。

インパクトの高い査読付きジャーナルに論文を発表することは、最新の研究成果、最先端の科学的進展、画期的な発見を学術界に公表するために大変重要です。論文を発表することで、科学的知見に基づく研究を成功させるという研究者としての能力を証明できるのはもとより、研究分野における認知度と信頼度を高めることにもつながります。このたび開催するウェビナーの一連のセッションでは、論文の書き方、投稿、発表に関するすべての重要な要素に言及します。

講師プロフィール

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 准教授)

応用数学、神経科学、疫学、計算生物学の分野において15年以上にわたり数理生物学の第一人者として活躍。東京大学にて博士(工学)を取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)、大連理工大学(中国)、早稲田大学、東京大学、理化学研究所・脳科学総合研究センター、ブリストル大学(英国)などを経て、現職。Complexity誌、Frontiers in Physics誌、Journal of Computational Social Science誌、Journal of Physics Communications誌、PLOS ONE誌、Scientific Reports誌など一流ジャーナルの編集委員を務める。受賞歴:日本数理生物学会・研究奨励賞(2012年)、科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(2013年)、IOP Publishing Outstanding Reviewer Award(New Journal of Physics誌における査読、2017年)、日本数理生物学会・大久保賞(2019年)、日本学術振興会賞(2020年)、IOP(英国物理学会)Trusted Reviewer Status(2020年)。Physical Review E誌、Scientific Reports誌(Nature)、EPJ Data Science誌(SpringerOpen)、Royal Society Open Science誌、European Journal of Neuroscienceなどの一流国際誌に250以上もの論文を発表。被引用件数は6248件、獲得した研究費は27件にのぼる。エナゴアカデミーでは、優れた論文を発表し研究者としてのキャリアを高めるための基礎・上級コースを担当している

田口善弘 教授(中央大学理工学部物理学科)

1961年東京生まれ。1988年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。2006年より現職。専門はバイオインフォマティクスおよび非線形物理学。30年以上の研究を通じて100を超える論文を発表。また過去5年間だけでも『BMC Medical Genomics』『Medicine (Lippincott Williams & Wilkins journal)』『PLoS ONE』『IPSJ Transactions on Bioinformatics』など50以上の国際ジャーナルにおいて査読を担当。バイオインフォマティクスの国際学会「InCob」では、2014年と2017年に最優秀論文賞、 2018年には最優秀口頭発表賞を受賞するなど数多くの受賞歴を持つ。著作も多数あり、『砂時計の七不思議』では第12回講談社出版文化賞科学出版賞を受賞。

全7セッション(各60分)

トピック1:学術英語ライティングの課題克服

セッション1:学術論文の執筆スキルを向上させる方法(初級

開催日:2021年11月8日(月)

時間:午前11時~12時

講師:増田直紀 博士

よく練られた論文であっても、スペル、文法、句読点の使い方、単語の選び方といった言語上のミスがあると、読者の関心は薄れかねません。また、ジャーナル編集部や査読者は、論文著者が自分達の研究内容を明確かつ簡潔に伝えるため、論文の書き方に関する慣例や基準を熟知していることを求めています。

優れた学術論文を執筆するのに不可欠なスキルは、体系的な実践を積むことで習得できます。このセッションでは、以下の点について著者の意識を高めることにより、英語論文の言語および執筆スキルを向上させる方法を解説します。

  • 適切な英語を書くスキルの重要性
  • 文法上の重要な概念
  • 名詞と代名詞の使い方
  • 動詞と副詞の使い方
  • 時制の使い方
  • 句読点の使い方
  • 受動態と能動態の使い分け
  • 冠詞と前置詞の適切な使い方
  • よくある言語/文法ミスとその避け方

セッション2:学術論文の執筆スキルを向上させる方法(中級)

開催日:2021年11月9日(火)

時間:午前11時~12時

講師:増田直紀 博士

たとえ最先端の発見を報告する研究論文であっても、文章に問題があることで即座にリジェクトされてしまうことが多々あります。このセッションでは、投稿論文の英語の質を一層高めるために効果的な戦略を、具体例と共に解説します。

セッションで解説するポイント:

  • 文の長さと構成を最適にする方法
  • 学術論文における省略構文の使い方
  • 的確な単語選択の重要性と語彙を増やすコツ
  • 上手な語句の言い換え方
  • 冗長さをなくし、文章を読みやすくする方法
  • 学術論文に使える印象的な言い回し

トピック2:論文構成法の基本解説

セッション3:要旨(Abstract)と序論(Introductionの違いを理解する

開催日:2021年11月11日(木)

時間:午前11時~12時

講師:増田直紀 博士

論文を受理させる大前提として、まずはジャーナルが指定する書式に従って書かなければなりません。単語数は何語に収めるか、どの様な執筆スタイルで書くか、結果(Results)を別項目として立てるか、またどのように要旨(Abstract)と序論 (Introduction)を区別するかなど、原稿を起草する研究者を悩ませる点はたくさんあります。要旨は、要約(Summary)と似ていますが、より簡潔で直接的に書く必要があります。一方、序論ではさらに詳細にまで踏み込まねばなりません。このセッションでは、印象的な要旨と序論を作成するための効果的なヒントを提供し、2つの項目を起草する際にありがちな間違いと、それを回避する方法を説明します。

セッションで解説するポイント:

  • 良く書かれた要旨と序論の重要性
  • 要旨と序論を書くときに起こしがちな過ち
  • 科学論文の要旨の書き方
    i. 要旨の種類
    ii. 要旨を書くときのコツ
  • 的確なキーワードを見つける方法
  • 効果的な序論の書き方
  • 説得力のある序論の必要性
    i. 良い序論の書き方の参考例
  • 要旨と序論の主な類似点と相違点

セッション4:説得力のある結果(Results)・考察(Discussion)・結論(Conclusion)の書き方

開催日:2021年11月12日(金)

時間:午前11時~12時

講師:増田直紀 博士

論文著者が理解するべきもう一つの重要な点は、結果(Results)、考察(Discussion)、結論(Conclusion)の明確な違いです。各項目の執筆時にありがちな誤りのひとつに、結果で解説した主要な発見を再び考察に記載してしまうことが挙げられます。このセッションでは、それぞれの項目の目的と、良く構成された研究論文を作成するために各項目に含めるべき情報について説明します。

セッションで解説するポイント:

  •  研究データのまとめ方
  • 結果と考察の書き方
    i. 各項目の目的と意義
  • 各項目の要素
    i. 各項目の執筆時におかしがちな間違い
  • 起草時に役立つヒント
  • 結論の重要性
  • 結論を書くときに役立つヒント
  • 結果・考察・結論の違い

トピック3(セッション5):論文投稿時の課題とコツ

開催日:2021年11月15日(月)

時間:午後2時30分~3時30分

講師:田口善弘 教授

ジャーナルに投稿した論文は、最終的な出版に至るまでに幾つかの段階的審査(言語の良し悪しや原稿のフォーマットを見る技術的審査、ジャーナルがカバーする分野との一致や倫理指針への準拠などその他諸条件を確認する編集審査、論文内容の査読など )を受ける必要があります。ジャーナルの提出要件をすべて満たし、オンラインシステムから正しい手順を踏んで原稿を提出することは、慣れない間は難しく感じられるかもしれません。

このセッションでは、即座のリジェクトにつながってしまう不完全な原稿提出を防ぐ方法と、出版倫理に準拠することの重要性について説明します。

セッションで解説するポイント:

  • 出版倫理指針の概要と著作権侵害の防ぎ方
  • 投稿前の確認事項
  • 投稿前に考慮すべき倫理指針
  • 投稿方法と要件
  • オンライン投稿システムに関する情報
  • ジャーナル編集長宛てのカバーレター作成

トピック4:ジャーナルの掲載可否判定を理解する-受理(アクセプト)・修正指示(リバイス)・拒否(リジェクト)

セッション6:査読コメントに効果的に対応する方法-やるべきこととやってはいけないこと

開催日:2021年11月16日(火)
時間:午後2時30分~3時30分
講師:田口善弘 教授

学術ジャーナルは、最も信頼できる研究情報源であると考えられており、査読プロセスは出版物の信頼性と質を確保するために重要な役割を担っています。査読では、研究の斬新さ、正確さ、そして当該研究分野における意義などといった観点から、論文内で述べられる研究の検証を行います。論文を書く際には、研究結果の証拠となる詳細やデータ、また前述した点を証明するすべての情報を、丁寧に原稿に書き込んでおく必要があります。

このセッションではまず、査読の種類と各プロセスの概要を説明します。そして、査読後の判定と、それへの対応時に若手研究者がおかしがちな過ちについて言及します。さらに、著者が査読者のコメントを正しく理解し、原稿を修正してタイムリーに再投稿するための実用的なヒントも共有します。

セッションで解説するポイント:

  • ジャーナル編集部/査読者による査読プロセス
  • ジャーナルが採用する査読プロセスの種類
  • 原稿の掲載可否判定
  • 査読コメントの理解と効果的な対応方法
  • 編集者から著者への質問(Author Query)にどう答えるか

セッション7:リジェクトへの対応方法-失敗をチャンスに変える

開催日:2021年11月18日(木)

時間:午後2時30分~3時30分

講師:田口善弘 教授

論文を投稿した後、ジャーナルからリジェクトを受けることはよくあります。特に、名の知れたいわゆる一流ジャーナルのリジェクト率は60-80%とも言われています。

リジェクトには、研究題材の有意性の欠如、説得力のない仮説、方法論の悪さ、さらに倫理的問題(研究不正行為)などいくつかの理由が挙げられます。たとえリジェクトされても、落胆せず落ち着いて次のステップを考えねばなりません。リジェクトを学びの機会と捉えて、足りない点の是正に取り組むべきでしょう。

このセッションは、論文の出版プロセス全体は把握しているものの、ジャーナルによるリジェクトへの対応が難しいとお考えの研究者の皆様を対象としたものです。査読者からのコメントに基づいて原稿を改善したり、出版社に対して別の手段を取ったりすることで、リジェクトに対して前向きに取り組むための方法を説明します。

  • リジェクトの種類:エディターキック (デスクリジェクト。査読以前のリジェクト)と査読後のリジェクト
  • リジェクトを告げるコメントを理解し次の行動を決める方法
  • エディターキック(デスクリジェクト)への対処法
  • 査読コメントに見られるリジェクト理由の典型例
  • 査読コメント/リジェクトへの申し立てと反論
  • 原稿の修正時と再提出時に役立つヒント

 

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